こんにちは
自己肯定感を高めるオンライン個別指導塾Cheers!(@cheers.school)です
「定期テストまで、あと2週間…」
カレンダーに書かれたその文字を見て、お子様よりも保護者様のほうが、心臓がキュッとなるような思いをされているかもしれません。
「今回の成績で内申点が決まるのに、うちの子は全然焦ってない…」 「『勉強しなさい』って言うとケンカになるし、かと言って何もしないわけにもいかないし…」
今日は、そんな定期テスト前の、あの独特な緊張感が漂うご家庭に、少しでも穏やかな風を吹かせるためのヒントについてお話ししたいと思います。「完全マニュアル」なんて大それたタイトルを付けてしまいましたが、お子様を追い詰めるのではなく、むしろ親子関係が少し良くなるような、そんな2週間の過ごし方のご提案です。
「テスト前なんだから勉強しなさい!」が逆効果になるワケ
定期テスト前になると、私たち親が子どもにかける言葉は、だいたい決まってきますよね。
「テストまで時間ないんだから、ちゃんと計画立ててやりなさい!」 「ゲームばっかりしてないで、少しは教科書を開いたらどうなの?」
これらはすべて、お子様の将来を心配する親心から出る、至極まっとうな言葉です。そして、子ども自身も頭のどこかでは「やらなきゃマズい」と分かっているはずです。
でも、現実はどうでしょう。
親が言えば言うほど、子どもの表情は曇り、部屋のドアは固く閉ざされ、家の空気はどんどん重くなっていく…。そんな経験、ありませんか。
なぜ、正論であるはずの言葉が、子どもの心に届かないのでしょうか。
それはもしかしたら、子どもが感じている「プレッシャー」と、親が感じている「焦り」が、お互いに悪い化学反応を起こしてしまっているからかもしれません。
子どもは「テストで良い点を取らなきゃ」というプレッシャーを学校や自分自身から感じています。そこに、親の「勉強させなきゃ」という焦りが加わると、子どもの心はプレッシャーで押しつぶされそうになってしまいます。
結果として、思考は停止し、「もう何も考えたくない」と現実逃避のためにゲームや動画に没頭してしまうのです。これは、決してやる気がないわけではなく、むしろプレッシャーに対する防衛反応と見ることもできるかもしれません。

親の役割は「監視役」ではなく「サポーター」
では、私たちはどうすればいいのでしょうか。
ここで一つ、視点を変えてみることをご提案します。
テスト前の2週間、親の役割は、勉強の進捗を管理する「監督」や「監視役」ではありません。目標に向かって戦うアスリートを支える「サポーター」や「トレーナー」のような存在になってみる、というのはいかがでしょうか。
アスリートのトレーナーは、「とにかく走れ!」とは言いませんよね。まずは選手の体調を気遣い、食事や休息の管理をし、最高のパフォーマンスが出せるように環境を整えます。
それと同じように、私たち親も、お子様が勉強という名の競技に最高のコンディションで臨めるように、環境と心を整えるサポート役に徹してみるのです。
というわけで、ここからは「テスト2週間前」を具体的な期間に分け、それぞれの時期でお子様がやるべきことと、保護者様に試していただきたい「サポーターとしての言葉かけ」をご紹介します。
定期テスト前2週間の過ごし方マニュアル
【フェーズ1:準備期間(14日前~8日前)】「敵を知る」時期
テスト勉強で一番やってはいけないのは、いきなり教科書の1ページ目からやみくもに読み始めることです。まずは、戦うべき相手(テスト範囲)の全体像を把握することが何よりも大切です。
お子様がやること:
- 全教科のテスト範囲を正確に確認する(学校の先生に聞く、配布プリントを見るなど)。
- テスト範囲内の教科書、ノート、問題集、プリント類を全て机の上に並べてみる。
- 「何を」「どれだけ」やらないといけないのかをリストアップする。「数学の問題集P30~P50」「英語の単語プリント3枚」といった具合です。
この時期の目的は、勉強をすることではなく、「やるべきことの見える化」です。ゴールまでの地図を手に入れる作業だと思ってください。
保護者様の「サポーター的」言葉かけ: この時期、親は勉強の進捗ではなく、この「準備」がスムーズに進むようサポートしてあげましょう。
- NGな言葉かけ:「もう勉強始めたの?」
- これは「行動」を催促する言葉で、プレッシャーになります。
- OKな言葉かけ:「テスト範囲、全部はっきりした?もし分からなかったら、先生に聞くの忘れないようにね」
- これは、子どもの「準備」という行動を気遣い、サポートする言葉です。
- OKな言葉かけ:「やることリスト、すごい量だね!これ全部やるの大変だ。まず何から手をつけるか、作戦会議でもする?」
- 大変さに共感を示し、一緒に考える「仲間」としての姿勢を見せます。親が答えを出す必要はありません。「どう思う?」と問いかけるだけでいいのです。
この時期に親子で「敵の全体像」を共有できれば、それはもう成功への大きな一歩です。
【フェーズ2:攻略期間(7日前~3日前)】「山を登る」時期
いよいよ、リストアップした課題を一つずつ攻略していく期間です。ここが一番の頑張りどころになります。
お子様がやること:
- リストアップした課題を、計画に沿って(あるいはその日の気分で)こなしていく。
- 特に苦手な科目や、暗記が必要な科目から手をつけるのが効果的です。
- 分からない問題が出てきたら、印を付けて後で先生や友達に聞けるように準備しておく。
保護者様の「サポーター的」言葉かけ: この時期のお子様は、見えない敵と戦う登山家のようなものです。登山中に「まだ頂上か!」「ペースが遅いぞ!」と叫ぶ監督はいませんよね。必要なのは、温かい飲み物や栄養補給、そして励ましの言葉です。
- NGな言葉かけ:「今日、何時間勉強したの?」
- 「時間」で測られると、子どもは中身のない「ながら勉強」で時間稼ぎをするようになります。
- OKな言葉かけ:「夜食、何がいい?おにぎりでも作ろうか?」
- 直接勉強には触れず、体調を気遣うことで応援している気持ちを伝えます。
- OKな言葉かけ:「すごい集中してるね。邪魔しないように静かにしてるね」
- 頑張っている「過程」を認め、尊重する言葉です。監視ではなく、見守っているというメッセージが伝わります。
- OKな言葉かけ:「疲れたら無理しないで、ちゃんと休むんだよ。休むのも大事な戦略だからね」
- 追い詰めるのではなく、逃げ道や休息を肯定してあげることで、お子様の心は軽くなります。
この時期は、お子様が安心して勉強という山に登れるように、ベースキャンプを快適に保つ管理人になったような気持ちでサポートしてあげてください。
【フェーズ3:最終調整期間(2日前~当日)】「コンディションを整える」時期
テスト直前期に新しい問題を解いたり、夜更かしをしたりするのは逆効果です。これまでやってきたことの確認と、心身のコンディション調整に集中すべき時期です。
お子様がやること:
- 新しい問題には手を出さず、これまで解いた問題集やテストの間違い直しに集中する。
- ノートや要点をまとめたプリントを最終チェックする。
- 睡眠時間をしっかり確保する。
保護者様の「サポーター的」言葉かけ: 試合当日のアスリートにかける言葉を想像してみてください。それは、技術指導ではなく、自信を持たせるための言葉のはずです。
- NGな言葉かけ:「あの問題、もう一回やってみたら?」「本当に全部覚えたの?」
- 直前期に子どもの自信を揺るがすような問いかけは、不安を煽るだけです。
- OKな言葉かけ:「ここまで頑張ってきたんだから、大丈夫だよ。あなたならできるよ」
- 結果ではなく、これまでの努力を認め、根拠のない自信を持たせてあげることが何より大切です。
- OKな言葉かけ:「明日の朝ごはんは、しっかり集中できるように、消化に良いものにしておくね」
- 最後の最後まで、体調面でのサポートを続ける姿勢を見せます。
- OKな言葉かけ:「テストが終わったら、何か美味しいものでも食べに行こうか!」
- テストの「向こう側」にある楽しい予定を提示することで、あともう少し頑張ろうという気持ちを後押しします。
テスト当日の朝は、「頑張ってね」と笑顔で送り出してあげてください。それだけで十分です。
まとめ
とはいえ、正直なところ、毎回こんなに理想的なサポートができるわけではありませんよね。
親だって人間です。イライラもしますし、つい余計な一言を言ってしまう日もあるでしょう。お子様が反抗的で、どんな言葉も響かない時期だってあります。
それでいいんです。100点満点の親なんて、どこにもいませんから。
というわけで、今日一番お伝えしたかったのは、親の役割は「子どもを勉強させる監視役」ではなく、「子どもが勉強しやすい環境と心を整えるサポーター」という視点に立ってみませんか? というご提案です。
「管理」から「支援」へ。 「命令」から「共感」へ。
この小さな視点の変化が、「勉強しなさい!」という不毛な言葉を、親子の間の温かいコミュニケーションに変えていくきっかけになるかもしれません。
テストの結果がどうであれ、「お父さんやお母さんが応援してくれたから、自分なりに頑張れた」とお子様が感じてくれたなら、それは内申点の評価以上に、お子様の自己肯定感を育む、何物にも代えがたい財産になるはずです。
そして、どうしてもご家庭だけではサポートが難しいと感じた時、勉強のやり方そのものに専門的なアドバイスが必要だと感じた時には、いつでも私たちのような塾を頼ってください。保護者の皆様と同じチームの一員として、お子様が最高のパフォーマンスを発揮できるよう、全力でサポートさせていただきます。
記事を最後まで読んでいただきありがとうございました
オンライン個別指導塾Cheers!では、経験豊富で愛のある塾長が、一人ひとりの良いところを認めてあげて褒めながら、お子様の学力を伸ばしていくオンライン個別指導塾です
無料体験授業のご希望・子育てやお子様の学業に関する悩みやご相談など無料で承ります
いつでもお気軽にご相談ください!
無料相談はこちらまで→cheers-school.com/