こんにちは
自己肯定感を高めるオンライン学習塾Cheers!(@cheers.school)です
わたし自身、長らく塾講師として関西エリアを拠点に働いてきたんですけど、最近、関東在住の知り合いから「高校受験の仕組みが全然違うから混乱する…」という声をよく聞くようになりました。
そこで、関東と関西の国公立高校受験を比較してみたら、想像以上にシステムが違う部分があって、わたしも正直驚いたんですよね。
たとえば、「関東ではこうだけど関西は全然そうじゃない!」「同じ“公立高校受験”でも、特色選抜や内申点の扱いがこんなに違うの!?」といった具合で、地域が変わるだけで受験生の戦略や志望校の選択肢ががらりと変わるんです。
この記事では、そういった“地域性”を踏まえながら、関東と関西の国公立高校受験システムの違いをわたしなりに徹底解説していきます。
「他県に引っ越すかもしれない」「受験生だけど、親が転勤になるかも…」という方には、特に読んでいただきたい内容です。
関東と関西、全体的な印象の違い
1.関東は「都道府県単位の公立入試」がメジャー
まず、関東では都道府県単位で公立高校の受験がほぼ統一されています。
たとえば、東京都立高校なら「都立入試」、神奈川県立高校なら「神奈川県立入試」という形。
もちろん地域によって細かい特色はあるんですが、「公立→都道府県の管轄」が基本だから、試験日や選抜方式がある程度そろっている印象が強いです。
東京は特に「一般入試」「推薦入試」の枠がはっきり決まっていて、学校によってはグループ作成問題や独自問題を採用するケースもあります。
内申点の扱いは、9教科×5段階=45点満点というのが標準で、そこに学力検査の点数をプラスして合否判定する感じですね。
2.関西は「府県ごとのカラーが強い」かつ「特色選抜が多彩」
関西の場合、大阪府・京都府・兵庫県など、それぞれの自治体が独自の選抜方法をとる傾向が強いです。
なかでも大阪府は「一般選抜」「特別選抜(グローバル探究枠など)」など多彩な選抜枠があって、最初聞いたとき「同じ公立高校受験でも、こんなに枠組みが違うんだ…!」と驚きました。
しかも、内申点の比重や、実技教科の扱い方も府県によって違うので、関西エリアでは「1つの自治体にしっかり合わせて対策する」というのが基本スタンス。
兵庫県は内申点の計算方式、京都府は特色選抜の面接重視など、それぞれカラーが本当に異なるんですよね。
試験日程の違い
1.関東は「2月下旬〜3月上旬」に集中
東京や神奈川、埼玉、千葉などの公立入試は、大まかに2月下旬~3月上旬にかけて行われます。
東京都は例年「推薦入試が1月下旬、一般入試が2月下旬」という流れが定番。
神奈川や千葉も似たような時期に筆記試験を実施して、3月中旬までには合否が出るイメージです。
首都圏の中学3年生は「私立高校入試(2月上旬)→都立or県立入試(2月下旬〜3月上旬)」という流れに集中する感じで、入試シーズンが固まってるからスケジュールを立てやすい反面、1カ月ほどの短期決戦で一気に勝負が決まるって印象がありますね。
2.関西は「府県でバラつき、特色選抜も別日程」
一方、関西は大阪府や兵庫県、京都府などで試験日が微妙に違います。
大阪府だと、まず「特別選抜」があって、その後「一般選抜」が行われるという二段構えの場合が多い。
兵庫県は「推薦入試」「特色選抜」「一般入試」という形で分かれていて、学校によっては独自日程を設定してるところも。
わたしがこの点で思うのは、「関西の受験生は ‘試験日程を複数回体験する’ケースがけっこうある」ということ。
東京だと都立一般入試は一発勝負(+推薦枠)でほぼ終わりですが、大阪では学科別の特色選抜・一般選抜といった複数回チャレンジが可能なケースがあるため、戦略や体力面での準備が必要になってくるという印象を受けます。
内申点の計算方法・重視度の違い
1.関東:相対的に学力検査重視の傾向
関東では、たとえば東京都や神奈川県など「当日の学力検査(筆記試験)の点数」が合否判定で大きいウェイトを占めるケースが多いです。
もちろん内申点も重視されるんですが、学力検査と1:1の比率で計算する(例:学力検査500点満点+内申×2〜3倍)ような形が多く、わりと学力検査を“勝負どころ”と見なす生徒が多いですね。
都立高校入試の指導で「内申が少し低めでも、当日点で逆転できるから最後まで諦めるな!」といった声かけをよく聞くのはこのためですね。
「実技教科が苦手だけど、当日点でどうにか勝負できる」という生徒さんも実際けっこういましたから。
2.関西:自治体ごとに扱いがバラバラ
関西は、内申点(=調査書)の算出方法自体が府県ごとに違います。
たとえば、大阪府では「5段階評価×9教科=45点満点」を基本としつつ、特色選抜では特定科目を重視したり、芸術系コースでは実技の比重を上げたりと、学校ごとにカスタマイズしている印象。
兵庫県も「内申×一定係数+学力検査の合計」で合否判定しますが、学校によっては『特色選抜で独自に面接や小論文を課す』などが加わるため、一概に“どっちが重視される”とも言いにくいんですよね。
このあたり、わたしは関西のほうが「内申点をどう稼ぐか」「特色選抜でアピールする課外活動は何か?」といった多面的な要素が強いなと感じています。
特色選抜・推薦入試の違い
1.関東:公立でも「推薦入試」を設ける自治体が多い
東京都の都立高校推薦入試や、神奈川県立高校の推薦選抜など、関東だと「推薦入試」という枠を公立校でもしっかり用意しているところが少なくありません。
多くは内申点+面接+グループディスカッションや作文などを総合評価する形式で、定員の2〜3割程度を推薦枠に充てている学校が多い印象。
「チャレンジ度合いが高いけど、受かれば学力検査が免除!」みたいな感じですね。
推薦入試の面接では東京都はグループワークを導入していたり、自己PRカードの書き方に独特のノウハウがあったりします。
この推薦枠は学科試験とは別日に行われるのが一般的なので、チャンスが増えてありがたいけど、準備が大変という声もよく聞きますね。
2.関西:「特色選抜」と呼ばれる複数枠が存在
関西の場合、「推薦入試」よりも「特色選抜」として独自色を出している公立高校が多い印象。
たとえば、大阪府は「グローバル探究枠」や「総合科学枠」みたいに各校独自の選抜を実施して、英語面接やプレゼンを課す高校もあります。
兵庫県も同様で、“こういう特色を持った生徒を欲しい”という学校側の意図がはっきり現れている感じ。
わたしが興味深いと思うのは、「特色選抜は部活動の実績や芸術分野の成果も評価対象になる」ケースがあること。
つまり、内申点や学科試験だけじゃ測れない生徒の長所を評価しようというわけですね。
なので、関西では「自分の強み」を何らかの形でアピールしやすいというメリットがある反面、各校の選抜要項をしっかり読み込まないと“持ち味”を生かせず終わってしまう恐れもあると思います。
二次募集・追加募集の有無
1.関東:自治体や学校によっては二次募集が存在
たとえば、東京都立高校では“定員割れ”が起きると二次募集を行いますが、人気校はそもそも定員割れにならないので、二次募集は限られた学校しか実施されないんですよね。
神奈川県や埼玉県などでも同様で、二次募集を期待するのはリスキー。
もし第一志望に落ちた場合、私立の併願校に進学するケースが多くなる印象です。
2.関西:二次選抜や三次募集を行う自治体も
大阪府などは、一般選抜で定員に満たないとき“二次選抜”が行われるケースがあります。
また、兵庫県でも“追加募集”という形で空き枠を埋めようとする動きがあるようで、関東よりは“再チャレンジの機会”が多い気がします。
ただし、やはり人気校は一次募集でほぼ埋まってしまうため、「二次選抜狙いで上位校に特攻する」という考え方はなかなか難しいかもしれません。
わたしとしては、「二次募集の存在自体が、関西のほうが生徒に複数回のチャンスを与えている」と見る一方で、「余裕があるからこそ中学3年生が勉強を後回しにしていい、というわけでは決してない」と強く感じています。
最初から“一次で決めるぞ”というモチベーションで準備するのが大前提ですよね。
筆者が考える「受験制度の違い」まとめ
- 関東
- 公立入試が「都道府県ごとにほぼ統一」
- 学力検査比重が大きく、“一発勝負”感が強い
- 推薦入試(面接やグループディスカッション)あり
- 二次募集の可能性はあるが、学校数は限られる
- 関西
- 府県ごとの受験制度カラーが強く、特色選抜が多様
- 内申点・実技評価など多面的に評価する仕組みが目立つ
- 二次・三次募集を設ける自治体もあるが、人気校は一次でほぼ埋まる
- 「公立なのに英語面接!?」など独自の選抜方式が存在
わたし自身は、どちらが“良い・悪い”ということではなく、「地域の文化や教育方針が高校入試に表れてるんだな」と感じます。
関東は“公平性重視”で、当日点をメインに判定するイメージ。関西は“多様性重視”で、個々の才能や個性を評価しようという方針が垣間見える…そんなふうに思うんですよね。
受験生や保護者へのアドバイス
- 1.自治体の公式情報をしっかり入手
「同じ都道府県でも高校ごとに独自の選抜あり」なんてケースも少なくないです。
まずは県や府の教育委員会、各高校の募集要項をよく読むことが最重要。 - 2.早めに志望校を絞り込む
特に関西は特色選抜やコース別募集などが多いので、「自分に合うコース」がどれなのかを中2の段階くらいから意識しておくと動きやすい。 - 3.内申対策+面接・作文の練習
関東でも推薦入試、関西でも特色選抜や小論文など、学科試験以外の要素が増えています。
普段の授業態度や定期テストの勉強だけでなく、部活や文化活動、ボランティアをどうアピールするか考えてみるといいですね。 - 4.転勤や引越しがある場合
「中3の秋に急に移動になった…」というケースも現実には起こり得ます。
その場合、引越し先の自治体情報を速やかに仕入れて、余裕を持って勉強計画を立てるのがベスト。
わたし自身は、どちらの地域でも「本気で取り組む生徒が報われるシステム」であることには変わりないと思っています。
ただ、受験勉強だけじゃなく、日頃の部活動や地域活動への参加実績が武器になることも多いですし、英語が得意なら特色選抜で発揮できるなど、いろんなチャンスが眠っているんですよね。
まとめ:地域のシステムを理解して、最適な受験プランを立てよう
以上、関東と関西の国公立高校受験システムの違いを、わたしなりに徹底解説してみました。
大まかには「日程の集中度」「内申点・学力検査の比重」「推薦や特色選抜のあり方」といった点で大きく違いが見られます。
- 関東 → 都道府県ごとにある程度統一された公立入試。学力検査重視傾向。推薦入試も存在。
- 関西 → 府県による特色が強く、内申や実技評価、特色選抜の枠が多彩。二次募集の制度などに違いがある。
受験は人生の大きな転機でもあるので、情報収集や準備はしっかり行いたいですよね。
「わたしも過去に、都立受験と私立併願を同時にこなした時期があり、本当に情報戦だなぁと思った」という実感がある人もいるのではないでしょうか
ぜひ早い段階から学校説明会やオープンキャンパスを活用し、公式情報と併せて今回の記事の内容を参考にしていただけたら嬉しいです。